歯周病と全身の病気の関係


この記事は2015年の8月に院内で配布されたリーフレット『フレッシュ通信 Vol.9:歯周病と全身の病気の関係』のWeb版です。

暑さが厳しいですね!
フレッシュ歯科も開院して2年目の夏を迎えました。
これからも治療だけではなく、患者様一人ひとりのお気持ちに寄り添った診療を心がけてまいりますので、ご予約のお電話、心よりお待ちしております♪

そもそもの歯(は)なし第7回:お口の病気(歯周病)が全身へ!?

歯周病はもはや口の中だけの問題ではありません。
歯周病はお口の中の歯周病菌と呼ばれる細菌が歯垢をえさに歯を支えている歯ぐきや骨を破壊していく病気です。
その歯周病菌は全身にも悪影響を及ぼします。
今回含め2回に渡って、身近な歯周病の恐ろしさや治療・予防することの大切さをお伝えさせていただきます。


歯周病と全身の病気の関係

糖尿病

糖尿病の人は歯周病にかかりやすいことがわかっています。
逆に糖尿病の人々が重症の歯周病にかかっている場合に、糖尿病の検査値がなかなか下がらない傾向にあることもわかっています。
しかし、歯周病を治療すると糖尿病の検査結果がよくなるということについては、今の時点ではまだ結論が出ていません。

骨粗鬆症

骨粗鬆症の人は、体の骨密度が低いことから、同年代の人や、同じ歯周病の要因をもつ人と比べて歯周病になりやすい傾向があります。

腎疾患

重症の歯周病の人は、腎機能が低いことが多いです。
これまでの研究結果によれば、歯周病を治療すると、腎臓の状態も少し良くなる可能性が高いと考えられます。
ただし、どのくらい良くなるかはケースバイケースです。

動脈硬化

歯周病と動脈硬化症の両方にかかっている人は多いです。
動物実験では、歯周病菌が体の動脈硬化を起こすしくみがわかっています。
ただし、人間の体の中でも起きるのかどうかは、まだはっきりしていません。

関節リウマチ

関節リウマチの患者さんは歯周病にかかりやすく、歯周病が重症になりやすいとわかっています。
逆に、歯周病があると関節リウマチが悪化しやすいということもいえそうです。
研究では、関節リウマチと歯周病菌の両方にかかっている人の歯周病を治したら、関節リウマチも改善したという報告が多いです。

早産・妊娠高血圧腎症

現在、妊婦の歯周病と低体重児早産は関連があることやヒトの羊水や胎盤に歯周病菌が検出されることがわかっています。
また、妊娠高血圧腎症の妊婦のプラークに歯周病原細菌が多く検出され、なんらかの関連があると思われます。



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