食べ物からはじめる予防歯科


この記事は2017年の秋に院内で配布されたリーフレット『フレッシュ通信 Vol.16:食べ物からはじめる予防歯科』のWeb版です。

朝夕の冷たい風が身にしみる季節になりましたね。
本格的な冬は、もうすぐそこまでやってきています。
風やインフルエンザにかからないよう、体調管理に気をつけましょう!

歯を強くする食品栄養素とその働き

今回は歯に良い食べ物・飲み物についてお伝えしたいと思います。
歯も体の一部です。
歯を健康で丈夫に保つにはある栄養素を含む食品をバランス良く摂ることが大切なのです。
そこで、その栄養素がどんな食品に含まれていて、どんな働きをしてくれるのかを簡単に図にまとめてみました。

タンパク質

歯の基礎(土台)を作ります。
肉・アジ・サバ・豆腐などがこれに該当します。

カルシウム・リン

石灰化(歯を硬くする)の材料になります。
キャベツ・卵・ひじき・チーズなどがこれに該当します。

ビタミンA

エナメル質(歯の外側の最も硬い部分)を作ります。
ニンジン・レバー・南瓜などがこれに該当します。

ビタミンD

カルシウムの代謝や石灰化のはたらきを助けます。
干し椎茸・カツオ・海老などがこれに該当します。

ビタミンC

象牙質(歯の内側や根っこ)や健康な歯ぐきを形成します。
ピーマン・さつまいも・オレンジ・イチゴ・レモン・パセリなどがこれに該当します。

歯をきれいにしてくれる食品

間接清掃性食品

梅干しなどに代表される酸っぱい食品は口に含むことで唾液の分泌を促し唾液の量を増やしてくれるので食べカスが口の中に滞ることを防いでくれます。

直接清掃性食品

ゴボウやレタス、セロリ等は食物繊維を多く含んでおり、これらの食品は噛むことにより、歯や粘膜の表面が清掃され、唾液の分泌の促進や顎の発達にもつながります。

『野菜を多く食べましょう』という言葉は良く聞きますが、食物線維は、身体にだけでなく歯にとっても良い影響がある食べ物ということですね!!

歯に良い飲み物

牛乳

カルシウムを多く含むので、歯の原料となります。

日本茶

カテキンやフッ素を含んでいるので抗菌作用に優れ、虫歯予防作用があります。

烏龍茶

ポリフェノール(苦味成分)が発酵を途中で止め、歯垢の発生を予防してくれます。

野菜ジュースや果汁100%の飲み物も一見、体に良さそうに思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし実際は、糖が多く含まれている為、あまり飲みすぎると虫歯を作る原因となってしまいます。
ですから、ジュース等はたまに飲む程度にとどめて、普段は上記に挙げた牛乳やお茶を飲むように心がけましょう♪

まとめ

今回お伝えした内容を踏まえて、今日からの食生活を少しでも見直してみるきっかけにしてみてはいかがでしょうか?
ただ、注意して頂きたいのは今回紹介した食べ物を食べたり、飲み物を飲んでいれば、『虫歯にならない』『歯周病も安心』ということではありません。
やはり食後や就寝前の歯磨き、歯科での定期的なお掃除をすることで予防につとめましょう!!!



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